That’s Welcome News No.8
こんな七夕祭り風景伝えておきたい
70年前の三河地方の七夕
里芋の葉の朝露集め
七夕の日(旧暦)の朝、子供たちは夜明けとともに起き、日が高くなって露が消えてしまわないうちに里芋の葉に玉の様に転がっている朝露を集める事から始まります。
この時期、里芋の葉は子供の胸丈くらいの高さで、陣笠を逆さにした様に空を向いて開いています。露どき、にわか雨などに遭うと子供達はこれを頭にかぶり、家路に急いだものです。
里芋の葉の表は微細な繊毛で覆われているので、露は小さな水晶玉のよう輝きながら丸くコロコロと転がっています。ちょっと身体が葉に当ると葉が揺れて葉の切れ目から水玉が転げ落ちてしまい、手元の皿にうまく集めるのがなかなか難しのです。
毛筆の練習
朝食後、天の川から頂いた聖なる水で墨をすり、筆で短冊に「天の川」や思いついた色々な短い詩歌等を書きます。何枚も書かねばならないので、子供にはだいぶきつい作業です。
親達は短冊のこよりを作りながら、脇からそれを覗いて、「だいぶ字は上手になったけど、文章が拙い」などと目を細めています。
竹取
午後から近所のお寺の竹薮に真竹を採りに行き、持ち帰って家の庭に竹を寝かせ、一家総掛かりで短冊を吊るします。賑わったような晴れがましい様なひと時です。
一瞬の静寂
立てられた竹は5色の短冊が風にゆれ、微かに擦れる笹の葉の調べが、竹を立てる前と立てた後の涼やかさの違いを、幼少な子供の肌にもしみ込む様に奏でてくれました。
お供えと天の川
お供えは母や祖母が中心になって小さな文机に初なりの「黄な瓜」などを供えます。
夕食後ジーッと眺める天の川は何も語らず、ただただ果てしのない静寂を感ずるひと時でした。
翌日、お供えの黄な瓜に塩をかけてほおばるのが,子供にとっては最大の楽しみでした。家族が多く一切れがやっとで、口を小さく開いて何口にも分けて、こんな日が明日も続けばよいが、と味わいました。
七夕の海流し
短冊に飾られた竹は枝を払われ、竹は後日何かに使うため、物置にしまわれて、笹と短冊が荒縄で縛られ、子供達が汐どきを見計らって海に流します。
暑い盛りですが、この日は海や川では泳ぎません。あちこちの家から流された笹束が泳いでいる人に絡み付いて来て、とても気持ちが悪いのです。
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絹枕や毛布は絹の必須アミノ酸のシスチンやメチオニンとセリンの働きで増え過ぎると老化や病気を起こす活性酸素を中和し、幸せホルモン(マッサージ等で分泌されるオキシトシン)が分泌されて気持ち良い快眠が得られます。肩こり、筋肉疲労などにも効果的です。